| バイク塗装スペシャル企画 トライアンフ ロケット3 |
| 今回のバイクはトライアンフのロケット3!実ははじめて聞きましたこの名前。トライアンフといえばイギリスのトラディショナルなバーチカルツインのイメージしかなかったのでちょっとびっくり。その仕様を聞いてさらにびっくり。直列縦置き三気筒、2300cc!200N/mが2500回転!!加速Gが何と1.2G!!!こりゃまたすんげぇバイクを作ったものです。 |
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入ってきたときの状態がこれ、オーナーのF氏はロッケンローラーなのか、あちらこちらにLEDZEPPELINとか、JEFBECKなんて文字が入っています。年が同じということもあって、実はその話題で盛り上がってしまいました(汗) |
で今回のオーダーは、派手にしてくれ!(汗)
いつものように気に入ったバイクの写真等を集めて見せていただきました。その中にオレンジにトライバルのきれいなタンクがあり、それが気に入っているとの事。
で今回も、デザイン担当はmadsystemsのマッド本多氏。このためにトライバルのデザインを研究したとの事で、デザインについてはこの時点では、左右非対称のタンクに左側のインテークの三本のパイプから流れ込んだものが左のエキゾーストへ発散させるというアイデアだけ決まっていました。 |
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まずはベースを塗ります。これはキャンディーカラーなので、オレンジ色のベースを塗って、黄色のキャンディーカラーを2コートして、クリヤを塗り、まずは乾燥。写真は次の工程のために足付けをしてしまったので、さえない感じですが、きれーなオレンジに仕上がっています。 |
ここで、トライバルというか、デザインのカッティングを入れるのですが、ここでいつも快調なマッド氏がつまづいています。大体のイメージはできているのに、どうしてもそれが紙の上で再現できない。どうも煮詰まってしまって、一応一案二案ぐらいは上がったものの、本人どうも納得していない様子。私の目から見ても、なんかいつものように”切れてないっすぅ” 時間も迫って、週末にF氏は欲しいといっていたので、なんとか形にしようとあせりました。
悪くないデザインはできたので、もう本当に進めるところまで行ったのですが、やはりそれは妥協ということに気づいて、やめました。時間は大事な品質だ、と日ごろから従業員にも言っているのですが、単純な作業なら徹夜してでもどうにかなるのですが、デザインはそうは行きませんね。この状態で考えていても煮詰まった状態から脱することは無理と判断、F氏にも本当に済みませんがもう少し時間をくださいとお願いしました。
で、本来なら土曜日に収める予定だった翌日の日曜日、朝からF氏からもう時間はいいのでカッコイイの作ってください、とわざわざ電話をいただきました。これはうれしかったです。
しかし、この日も煮詰まった状態はあまり変わらず、本当に出口が見えなくなったような状態でマッド氏共々落ち気味でした。
ところが翌日、マッド氏がジャンクにやって来ると、開口一番”川瀬さん、今日はトライバルの神が降臨しました”と昨日とは打って変わってイキイキしているじゃないですか。
こうなったらあとは早いです。私の助言も少しづつ取り入れながらデザインはあっという間に完成。データをマシーンに流し込んで即カット。ここでマッド氏のうまいところは起こしたデザインにこだわらず現物合わせ用に、デザインパーツを余分に切っておくんですね。それを現物見ながら足したり引いたり。
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カッティングの張り込みが終わったら、さらにキャンディーを二回かけてもう一度クリヤコート。シルバーのカッティングがゴールドに変わっているのが分かっていただけますか?今回はこれにブラシでアクセントをつけることになっているので、ここでいったん乾燥。そして足付けを行ってブラシ作業を待ちます。
通常は塗装にかかわる作業は、ジャンクが受け持つのですが、今回はマッド氏がイメージをきっちり再現したいとの事でマッド氏自らのブラシワークとなりました。
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う〜ん、なんともいえない艶感、これはキャンディーもクリヤーと考えれば、クリヤだけで5層も塗っているためでしょうか、ほんとにガラスのような艶が出ました。もちろん磨き無しでの納品です!
なんか作業している写真はマッドさんばかりで、川瀬お前は何してんだ、って突っ込まれそうですが、写真を撮るのは私なので私の写真が少ないということで・・・
納期が遅れてしまったお詫びに納品に行きました(パーツで預かっていたので)納品時もカッコイイといっていただきマッド氏共々ホッとしていたのですが、すぐ次の日曜日に組み上げて見せに来てくれました。 |
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このデザインの流れが分かっていただけますか?
この艶感、分かっていただけますか?
マッド氏曰く、これはトライバルでは無いそうです。これをみて私は”和”を感じるのですが、しかもなんか花札を思い出してしまいました。しかしこのトルネードデザイン、ほかでは見たことないでしょ。
やるねえマッドちゃん |
今回はマッド氏が言っていましたが、”産みの苦しみ”を味わった一台でした。しかし出来上がったものは納得の仕上がり、しかしプロである以上、自己満足ではいけません。いかにお客様が喜んでいただけるかが大事ですよね。その点でもF氏もすごく喜んでくれて産みの苦しみも、喉もと過ぎれば・・・に変わってしまいました。
苦しんだ分、喜びもひとしおの一台でした。 |
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